Main Menu

母屋でおかゆ 外ですき焼き

消費税を社会保障目的と国民に喧伝し、税金を集める一方で大企業の法人税を下げれば増税分は大企業の儲けとなるからくり。 従って税収は増えず社会保障財源が苦しくなるので社会保障負担増と医療費などの給付削減ばかりやる。このやり方なら歳入は常に不足する。

かつて塩じい(塩川正十郎氏)が「母屋(一般会計)でおかゆを食べているのに、離れ(特別会計)ではすき焼きを食べている」と皮肉ったあの特別会計。今も国会監視が行き届かず、毎年のように不祥事が生じているが、特別会計は以前より国民の厳しい目が注がれているだけでなく、野党国会議員の追及もあり、また、天下りも厳しくなっていることから、年々道は細っている。

さて、我々国民は毎日のように消費税を支払っている。
平成元年(1989年)より30年の間に3→5→8%と増税されてきたが、日本の税収はその後ずっと横ばいに終始し、増えていない。それどころか消費税を増税するたびにその経済毒性が国民生活に廻り景気が悪化するという悪循環が続いてきた。

今年(2019年)の10月にはいよいよ10%への消費増税が予定されているが、一方で経団連や連合といった大企業を加盟者に持つ後背団体は推進の立場である。 国民生活にとって逆進性がある消費税をなぜに政府が推進し、経済団体(以後財界)や本来なら反対する立場のはずの連合がもろ手を挙げて賛成するのか、そこにこの税の密かな狙いが隠されている。

以下は、消費税導入後の法人税、所得税、消費税の税収推移である。(この他にも社会保障費があがっている)
結論から云うと、消費税はこの30年の間に3→5→8%と増税されてきたが、税収増につながっていない。 それどころか前記のように経済毒性を発揮し、経済不調の主要因とも指摘されている。

さてここからが本題。
消費税というのは大企業にとって非常に有利に設計されている。というのも、消費税の導入や消費税の増税は、法人税の減税とセットとされてきたから。

消費税が導入された1989年、消費税が3%から5%に引き上げられた1997年、消費税が5%から8%に引き上げられた2014年。そのいずれも、ほぼ同時期に法人税の引き下げが行われている。その結果、法人税の税収は大幅に減った。 法人税は、消費税導入時の1989年には19兆円あったが、2018年には12兆円になっている。つまり法人税は、実質40%近くも下げられている。

「日本の法人税は世界的に見て高いから、下げられてもいいはず」と思っている人もいるかもしれないが、その考えは、政府のプロパガンダにまんまとかかっており、大マスコミがその広報役を担っていることも話しておかねばならない。
日本の法人税は、名目上の税率は非常に高くなっているが、大企業には「試験研究税制」「輸出企業優遇税制」などの様々な抜け道(租税特別措置)が用意されていて、実質的税率はかなり低く設定されている。

日本の法人税が実質的に低いことの証左は、日本企業の内部留保金を見ればわかり、日本企業はバブル崩壊以降に内部留保金を倍増させその額は446兆円にも達している。 また日本企業は、保有している手持ち資金(現金預金など)も200兆円近くあり、これは、経済規模から見れば断トツの世界一であり、これほど企業がお金を貯め込んでいる国はほかにない。

アメリカの手元資金は日本の1.5倍あるものの、アメリカの経済規模は日本の4倍(今や)。経済規模に換算すると、日本企業は世界一の経済大国であるアメリカ企業の2.5倍の預貯金を持っていることになる。 そしてこのからくりの中心に消費税という国民所得搾取機械が据えられている。

今年(2019年)の歳入歳出を見てみよう。

一見すると歳出を担保する歳入のうち公債金が3分の1を占め、歳出の7割が社会保障+地方交付金+国債費で占められており、かつかつであることが訴えられている。 しかしかつかつであるなら、なぜに法人税を減税し、大企業優遇の特別措置を積上げて(量はA4で30センチに及ぶとされている)いるのだろう。
ここにすべてのからくりがある。

直間比率を見直すと称し、消費税を上げると同時に法人税を下げると、消費税負担者の中心(GDPの6割は消費)である国民には増税となる一方、より多く収益(儲け)をあげる大企業は法人税が減税された分、手元にカネが残ることになる。

ここで前記歳入を再び見てもらいたい。消費税があり、所得税があり、法人税があるがこの円グラフはどうみてもかつかつ、しかしながら実は離れの外に法人税減税(支払いを減らす)の実利が抜き取られているのである。

つまり「母屋(一般会計)でおかゆを食べているのに、離れ(特別会計)ではすき焼きを食べている」と批判された次の一手が、「母屋(一般会計)でおかゆを食べているのに、離れの外(法人税減税)ではすき焼きを食べている」と場所が移されたことになる。

その結果、母屋はいつもかつかつで、政府・財務省はいつもカネがない、増税が必要、社会保障削減やむなしと大マスコミを通じて喧伝し、国民は仕方が無いと納得させられている。

国民が見ている一般会計予算の歳入には、本来取るべき正当な税金が加わっていない、これこそが不公平であり、国民が負担するなら、財界も負担せよと云わなければならない。

もし不公平が正されないなら、この30年間税収は増えておらないのであるから、直間比率を巻き戻し、その論理的帰結として、国民生活の負担軽減を図り、もって経済活性化に資することが、国民幸福への道である。

消費税は増税、軽減税率はせず、大企業には法人税減税、租税特別措置で特別扱いでは筋が通らない。一生懸命働いて、税金を納めても、巧妙なからくりで大企業の口座に振替られては、国民生活が良くなることも、社会保障が良くなることも、財政再建が達成されることもない。

その気が無い財政再建など口先だけ。
多くの国民を納得させるのはもはや困難だろう。
とりわけ10月の消費増税に至っては。

なおこれは最後通牒である。

国民は7月の参院選で主権者の一票の権利を行使し、投票所に押し寄せるべきである。






コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。